高松高等裁判所 昭和27年(う)1007号・昭27年(う)1006号 判決
被告人は原判示日時頃判示刈谷貞子方納屋内に侵入し同納屋の奥南西隅に設けられた同家米倉前に至り所携の釘抜を以て米倉入口の南京施錠を破壊しようとしたところ右貞子に発見誰何せられその逮捕を免れようとして釘抜を以て同女を殴打し同女に原判示のような傷害を負はせた事実を認めることができる。
そして右刈谷貞子方が農家であり右米倉は同家納屋の一隅に一区割を為して専ら米類を入れる為設けられたものであることは原審が証拠とした受命裁判官の検証の結果に依つて明かであるからかような場所の施錠を破壊しようとした以上既に窃盗の着手はあるものと認めるのが相当である。